ノルウェイの森

今から１０年ぐらに前に、村上春樹の『ノルウェイの森』を読んだときの衝撃といったら、うまく言葉にできないくらいのものでした。
今般、この小説が映画化されると聞いて、映画ももちろん見たいんですけど、大掃除のときに押入れから引っ張り出してきて、もう一度、私にしては本当に珍しいことですが、きちんと再読してみました。

やっぱりものすごい衝撃だった。

１０年たって、自分が歳をとってしまったから、もしかしたらあのときとは違った感想にたどり着くかと思っていたけど、そんなことはなかった。

なんだか文庫の帯に書いてある文句そのままですけど、まさに喪失と再生の物語ですね。

残念ながら近年の村上春樹には、このときのような衝撃はないような気がするのは、私がこの物語に対してものすごく思い入れが強いからなのかもしれないですね。

ひとりひとりの登場人物の言葉や心的な情景がものすごくリアルに感じられて、今回もとても切なくて、それでも生きていかなければならないということの意味をものすごく感じました。

映画はもしかしたら見られないかもしれないけど、本は読み返せてよかった。また１０年後に読み返したら、同じ感想にたどり着けるでしょうか。それもまた楽しみ。

なんだか今日の日記は「ものすごい」という形容詞を多用してしまった･･･。